「こんちはーっ」

……………

どことなく寂れたアパートの一室、
呼び鈴を押しても何の返事もなくて、
ためしにノブを回してみたら開いてしまった。


「…不法侵入ですわ奥様っ」


独り言を呟いて家の中へ上がる。
泥棒気分、ちょっと楽しい。
死んでたりしたらどうしよう。


「……おぅい、生きてますかー?」


入ってすぐのキッチンには生態反応が無い。
次の扉を開けてみる。


「…………。」
リビングとして使われているそこには、
コタツにもぐりこんで眠っている彼と、
適当に剥かれたみかんの皮と、
適当に置かれたギターがあった。


ああそういえば、昨日はお仕事深夜にあったんだっけ。
でもみかんの皮ぐらいゴミ箱に入れようよ…。
「…ぐ……」
もぞ、とコタツが動いて、彼の目が開いた。
寝不足らしく、瞼が少し腫れている。


「おはようございます。勝手にお邪魔してます。」


私のことを認識したのかしないのか、
彼はまた目をつぶってコタツに潜ってしまった。


「お疲れ様です、」


起こさないようにそっと移動して、私も横になる。
目覚めてコタツから抜け出して、
一番最初にみるのは、私の顔になるように。








最後の行きもい。
なんにせよ誕生日おめでとうございます!!
22日限りフリーと致します。もってけ泥棒!

…ていうかもってって…せつなくなるけぇ…。